2014年9月19日
[69]常務理事・洸風会会長 岩下鳳堂さん(76)
人との付き合い大切に
書道塾をやっていた父親の影響で幼いころから書に親しんだ。高校では書道部の部長として活躍。叔父が経営する事務機販売会社で営業をしながら書道を続け、40代になって書家として独立した。
「機械のことは苦手で、飲むのが仕事でした」と当時を振り返る。楽しく酒を飲み、人との付き合いを大切にするのは、当時の経験が生きているようだ。
保護司の仕事も、夫人が裁判所に勤めていたのが縁で引き受け、在任は22年にわたる。法律の勉強が難しくて苦労したという。人を更生させる仕事であるが故に、絶対に怒らないという信条を身に付けたとも。
父とは兄弟弟子であった柴田侑堂氏に師事し、独立後は師が主宰する書道団体の洸風会で事務局を任された。現在は会長を務める。
書道指導では、自身が主宰する教室をはじめ、2つのカルチャーセンターや地域の教室にも出向き、多忙な毎日が続く。
11月で保護司を退任することに。「これからは本当に書道に専念できます」と、にこやかに語った。(松本篤幸)