産経国際書会

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『教』は、先生が生徒に教える姿を表した漢字

 「おしえること」は「まなぶこと」よりもむずかしいとかんじるかたもいるでしょう。今回こんかいはこの「教」のちをみていきます。

 教の旧字体きゅうじたいは「敎」です。「敎」を分解ぶんかいすると、「爻(こう)」+「子(し)」+「攴(ぼく)」です。「爻」は「まじわる」、「子」は「両手りょうて」、「攵(攴)=ぼくづくり」は「動作どうさ」をあらわし、「先生せんせい生徒せいとと交わること」、つまり、「先生が生徒に教える」という意味いみまれたとされております。また一説いっせつには、「爻」は「神聖しんせいなる建物たてもの」を表し、そこに「子弟していあつめて教育きょういくおこなった」ことから、「教える」という意味が生まれたとされています。

 このような成り立ちをると、先生(師匠ししょう)から生徒(子)にものかんがえ方や技術ぎじゅつなどを「教えていくこと」、「つたえていくこと」は、古来こらいより脈々みゃくみゃくがれてきた大切たいせつなことと感じます。

(産経国際書会理事、鈴木暁昇)