産経国際書会

「産経国際書会」公式ホームページです。

神様からの返事を「音」で感じた?

 せみの声、音色を聞くと夏を感じる方も多いでしょう。今回は音色の語に使用される「音」についてみていきましょう。

 「音」はもともと「言」に「一」を組み合わせて作られた漢字とされています。「言」は「神様へのいのりの言葉」や「神へのちかいをする様子」を表しています。言の口の部分は、神にとなえる祈りの文である祝詞のりとを入れるふたつきの入れ物(うつわ)です。

 一方、「一」は「神への誓い」に対する「神の反応はんのう」を表します。「祈り(言)」に対して「神が反応(一)」するときは、「しずかな真夜中に、人知れず祝禱しゅくとうの器にかすかな音を立てる」とされていました。そういったことから、「言」に「一」を組み合わせて出来た「音」は「おと」として使われるようになりました。

 「音」の由来、なんとも神秘的ですね。

(産経国際書会理事 鈴木暁昇)