産経国際書会

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すき持ち田畑の仕事につとめる「勉」

 「人より勉強して将来しょうらい弁護士べんごしになる!」などと、新学期始まって間もないから、大きな目標もくひょうを持つ人もいるかな…。そこで今日は「勉」について考えてみよう。

 金文では、左がわが「めん」で、女の人が赤んぼうを産む姿すがたを表す。赤ちゃんが母親の体からやっとけ出る様子だ。  右の「カ」はすき(田畑をたがやす道具)の形で、本来はこの左右で田畑の仕事にはげむことを指していて、後には「つとめる」「はげむ、はげます」といった様に広がったんだ。

 せまい門を無理にカを入れることから、むずかしいことに力を出してがんばる様子を指すんだ。

 土をたがやすのも、子を産むのも力をめるから、きん勉、刻苦勉励こっくべんれい)と同じ意味で使われるね。

 ただ、もう勉強はいいけど、ガリ勉はあまり印象いんしょうよくないよね。「この勉強机買うから、少しは勉強(値引き)してよ!」みたいな使い方もあるけど…ちょっと違う!?

(産経国際書会副理事長 勝田晃拓)