産経国際書会

「産経国際書会」公式ホームページです。

上から押して「しるし」をつける

 小学校4年で習う漢字、「印」についてお話ししましょう。「印」という字は、二つの部分から成り立っています。左がわは手を、右側は人がひざまずく形を表しています。これは人を手でさえつけてひざまずかせる姿すがたえがいた形です。そして後に上から押さえつけて「印をつける」または「はんこ」の意味に使われるようになりました。

 「はんこ」は、5千年以上前にメソポタミアでおこり、インドをて、中国・日本に伝来し、所有けんを表したり、権象徴しょうちょうを表すために必要不可欠ひつようふかけつなものとなりました。昔は印の上につまみをつけ、そこにひもを通して常に携帯けいたいしていました。やがてつまみは鈕(ボタン)と呼ばれ、いろいろなかざりに発展します。

 最近は、コロナ影響えいきょうで印かんを省略するようになりました。これも時代の流れですね。

(産経国際書会常務理事 町山一祥)