産経国際書会

「産経国際書会」公式ホームページです。

成り立ちが恐ろしい「道」

 人生は長い道にたとえられることがあります。山あり、谷あり…それが人生、平坦へいたんな道ではありません。この先、自分が進む道はどんなものか―考えをめぐらせている人も多いでしょう。今回は、その「道」について考えてみましょう。

 「道」は小学校2年で習う漢字です。音読み=ドウ(トウ)、くん読み=みち。

 さて、「道」という文字には、なぜ「首」があるのでしょうか。それには、おどろくような由来があります…。

 新しい「道」を作るとき、てきの「首」を持って歩いた、というせつがあります。たいへん恐ろしいですね。そこから、首を持って進んでいくところを「道」と表現ひょうげんしたのです。

 小学生が学ぶには、衝撃的しょうげきてきですね。というか、身近で当たり前に使っている漢字の成り立ちが、そういうものだったとは…。漢字が生まれた当時の荒々あらあらしさが伝わってきそうです。

 使用れいとして、通り道、通路といった意味では「道路」「沿えん道」「さん道」など。人を一定の方向にみちびくことでは「道徳」「道理」「人道」など。専門せんもん的なわざきわめることでは、「書道」「茶道」「じゅう道」など。

(産経国際書会常務理事 山本晴城)