産経国際書会

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「解」は牛を解体すること?

 「解」という字のお話をしましょう。この字を分解してみると「角」と「刀」と「牛」からできています。刀を使って、牛を解体することから「わける」、「切り取る」、「とく」という意味に使われるようになりました。

 中国に「庖丁ほうていかいぎゅう」という故事があります。「非常に優れた技術」を例えた言葉です。料理人のていという人が牛を解体するのがとても上手だったことから生まれた言葉ですが、料理を表す「庖」と名前の「丁」をとって「包丁」の語源にもなりました。

 刃物で牛の骨や肉をきれい切りさばくには牛の体のことがよくわかっていなければなりません。このことから「解」は「わかる」という意味でも使われるようになりました。

(産経国際書会常務理事、町山一祥)