産経国際書会

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聖地を清める「除」

 この冬の雪国は除雪じょせつが大変でした。春は庭や畑の除草じょそう、部屋は掃除そうじを・・・と、「除」のつく言葉はたくさんあります。

 「除」は、神が天から地へのぼりするはしご」と、上部に大きな把手とってのある針「」の形からなります。

 地下にひそむ悪霊をはらい除くため、神梯しんてい(神様の梯)の前の地に大きな針を打ち込んで聖地を清めました。「除」とは邪気を祓う行いで、やがて、取り去る、除くの意となり、古いものから新しいものへと移り、大晦日みそかを除夜ともいわれるようになりました。

 聖地を清めるのは「除」、道路を清めるのは「途」、清められた道を安心して通ることができるようになると「徐」となります。徐行じょこう運転、徐々に改めるなどと使います。

(産経国際書会常務理事 眞田朱燕)