産経国際書会

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人生は「演」じること

 今回は今年の干支えと「寅」にちなみ、「演」についてお話をします。

 「演」の文字の成り立ちは、「氵」と「寅」との会意による会意けん形声文字です。「流れる水の象形しょうけい」と「両手で持って矢柄やがらを直す象形」から、水が流れるようによどみなく述べる、物事がとどこおりなく進むという意味を持つ「演」という漢字が成り立ちました。

 読みは、音読みでは「エン」。常用漢字表外では「のばす、おこなう」です。部首は「氵」(さんずい)となります。語例としては、見物の前で芝居などの技を演じることを「演技えんぎ」、大勢の人前で意見を述べることを「演説えんぜつ」、脚本をもとに俳優の演技、舞台、照明などを総合して「演出えんしゅつ」といい、他に、演芸、演武、演奏、演習、出演、講演などです。

 人は人間関係において、他人との関わりの中で、物事が円滑えんかつに進むように演じているのだと思います。

(産経国際書会常務理事 山本晴城)