産経国際書会

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みにくい心、心苦しいから転じた言葉「悪」

 今回は「悪」についてお話しします。「悪」はわるい、にくむ、みにくい、などの意味があり、篆書体では「」と書きます。「 ()」と「心 ()」が組み合わさってできており、「亜」は説文解字せつもんかいじ(最古の字書じしょ)では「背中がまるくとび出ている小さな人」とあります。その「亜」に「心」をつけて、みにくい心、心苦しいとなり、そこから転じて、わるい、にくい、となりました。

 最近SNSでしきりに人の悪口を言っているのを見かけます。孔子こうしは自分がされて不快に思うことは人にしてはいけないと説き、論語ろんごでそれは「じょ」、おもいやりだと言っています。

(産経国際書会理事長代行 髙橋照弘)