産経国際書会

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水の流れが枝分かれの『派』、川のように体を流れる血の『脈』

 脈々と続く、生け花、お茶や書道等の流派で『○○流』って聞くよね。今日は『派』『脈』を見るよ。『派』は水を表す「さんずい」と、音を表す「」の組み合わせ。元字の「」(金文)は、前回の『永』の元字「」(金文)を裏返した形だよ。『永』は川が合流する意味だったね。用水路での分流もあり、分かれて流れる川を表すのが「」なんだ。後に左側が水の「氵」、右側を水が分流する形の「」として「派生・流派・派出所・派遣・派閥」などと使われるよ。

 『脈』は水流が幾筋にも分岐ぶんきする形の「」に「体の一部」を指す「にくづき」を添え、体内を細分して流れる血管・血筋の意味になり、「脈拍・動脈・山脈・人脈」と使われる。ちなみに水の勢いが永く下流に及ぶことは「ただよう」。今回は、派手に脈絡みゃくらく明快めいかいな説明だったかな?

 (産経国際書会副理事長 勝田晃拓)