産経国際書会

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「質」は約束ごとを刻んだ器だった!?

 物事の本質を見極みきわめることは大切ですね。今回はこの本質の「質」についてみていきます。「質」を分解すると「きん」+「貝」になります。「斦」は「二つのおの」、「貝」は「煮炊にたき用の青銅器せいどうきかなえ」を表します。古くは、祭りごとに使う貴重な青銅器=鼎に、斤を使って「重要な契約・約束ごと」をきざむことがありました。斤で「重要な契約・約束ごとを刻んだ器」が、「質」になります。

 「質」に刻まれた内容は、神や人間とで交わされる約束や契約ごとになります。そのため、約束や契約の根本(基本)になるものという意味で、「本質」。更に、根本(基本)にさかのぼって物事を問うことを「質問」と言いました。疑問点は質問を繰り返しながら物事の本質を見極めていきたいものです。

(産経国際書会専管理事 鈴木暁昇)