産経国際書会

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水盤に自分の姿を映し見る「監・鑑」

 前回に続き、大きな瞳をあらわす「しん・じん」を含む漢字、「監・鑑かん」について考えます。

 「監」は「」と「皿」からなっています。金文を見ると、「)」は「臥)」と同じで、うつむいて下の方を大きな瞳で見ている姿の文字です。「皿」は水の入った水盤()で、すなわち「監」は、水盤に自分の姿を映す字形をあらわしています。自分の姿を映し見て反省することから、「かんがみる」の意味にもなりました。

 私たちは「鑑みる」と書いていますが、「鑑」の元の字は「監」です。水盤が銅や鉄などの金属で造られていることから「監」に「金」が加わり「鑑」ができたようです。

 「音楽賞」「視」のように、同じ意味合いで両方の漢字が使われていますね。

(産経国際書会常務理事 眞田朱燕)