産経国際書会

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もともとは人に横棒、「千」の文字

 飲食店などでよく目にする「千客万来せんきゃくばんらい」って、商売繁盛しょうばいはんじょうにとても縁起の良い言葉だね。今日は「千」を見るよ。

 「千」の元の字は、甲骨文字や金文では「人」の字形の足の部分に短い横線を加えて人と区別し、一纏ひとまとまりの人々として、数字の千(せん・ち)の意味を表したんだ。

 千は大きな数字なので、「値千金あたいせんきん千歳飴ちとせあめ千代紙ちよがみ」と使い、さらにいろいろに変化したり、違ったりする「千変万化せんぺんばんか千差万別せんさばんべつ」や、いろんなものを見通す「千里眼せんりがん」などと用いるよ。

 漢字はとても数が多いので、少しずつじっくりと覚えていこう。そう、「里の道も一歩から」と言うからね。

(産経国際書会副理事長 勝田晃拓)