「言」は神に誓いを立て祈る言葉
2023.12.10

今回は私たちが話す言葉の「言」についてです。
「言」の甲骨文は
です。入れ墨に使う、取っ手のついた大きな針の形「辛(
)」と、神への祈りの言葉「祝詞」を入れる器「
」から成ります。
つまり、
の上に辛を置き、神様との誓いを守らなければ入れ墨の刑罰を受けます―などと、神に誓いを立てて祈る言葉を「言」というのです。
この「言」に亻を付けると「信」です。神様に誓いを立てた上で、人と約束したことが「信」。「まこと」を意味します。中国の『論語』で、孔子は「信」を政治の絶対条件としています。
(産経国際書会常務理事 眞田朱燕)
