産経国際書会

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「第」は「弟」から成立

 14日から東京・上野の東京都美術館で、産経国際書展がスタートします(21日まで)。今年は41回。今回は、「だい」や下部の字形が同じ「おとうと」を見てみましょう。

 中国・後漢時代の儒学者、許慎きょしんが著した字書「説文解字せつもんかいじ」には「弟」が記載されています。しかし、「第」は不記載で、古代文字の甲骨文にもありません。

 弟はほこに巻きつけるなめし革のヒモの象形で、下から順に巻く()ことから、順序を意味する字になりました。

 後に「弟」の上に竹が付き、竹の札に文字を書いた竹簡ちくかんを順序よく束ねることを「第」()とし、やはり「順序」の意に。そして弟が兄弟の「おとうと」の意で使われるようになりました。ちなみに部首索引は弟が「弓」、第は「竹」です。

(産経国際書会常務理事 眞田朱燕)