産経国際書会

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人が木に登っている姿「乗」

 先日、天皇陛下がモンゴルを訪問されている映像が流れていました。モンゴルの人たちが馬に上手に乗る姿を見て、「乗」という字の成り立ちを調べてみました。
「乗」は、「禾」(カ)と「人」を組み合わせた文字で、人が敵の様子をさぐるために木の上に登っている姿を表しています。

 やがて、「木に登る」が変化して、馬や馬車に乗るという意味でも使われるようになりました。文字ができたときの意味は、馬とは全く関係のないところから始まっていたんですね。

 ところで、この字の楷書の筆順をご存じですか。間違えやすい筆順の上位に入る字です。

(産経国際書会副理事長 町山一祥)