産経国際書会

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「自」は鼻の形で「おのれ」、「鼻」は鼻息の意味も…「鼻」

 花粉かふん季節きせつがやってきました。おおくのひとがくしゃみや鼻水はなみずつらそう。 まると鼻の役目やくめのありがたさがよく分かるよね。

 じつは、「自(金文–)」は人間にんげんの鼻を正面しょうめんからかたちで、もともとは鼻をあらわす字だったんだ。でも自分じぶんのことをうとき、鼻のあたりをゆび したり、さえたりするよね。だから、「自」は「自分」の意味いみ使つかわれるようになってしまったんだ。

 そこで、本物ほんものの「はな」を表す字は、「自」に鼻息はないきの音である「」を加えた「」とくようになったんだ。「畀」は、田(まるい)と「」(両手)でピタリとくっつく粘膜ねんまくを指すよ。ここまでっていると、もっと鼻がたかくなるね。あまり自慢じまんすると、鼻たかだかになって「てんぐになるな!」って言われるから、けないといけないよ。

(書:産経国際書会副理事長 勝田晃拓)