産経国際書会

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占いの結果を表す…「外」

 みなさん、節分せつぶんまめまきをしましたか? 「おにはそと…」と、いつもおには外にされます。そこで今回こんかいは「外」のです。

 左上ひだりうえ篆書てんしょると、まつりのためのにくしめす「」(し)と、うらないを示す「卜」(ぼく)がかたどられています。

 古代こだい、占いごとがあると、その言葉ことばかめ甲羅こうらけものほねきました。その裏側うらがわ内側うちがわ)には縦長たてながの「みぞ」をほり、みぞのそばにスリバチ形の穴をほって、そこをつよくねっすると、占いごとが書かれたおもて側(外側)に、ひびれの「卜」のかたちあらわれ、このかたちをそのまま文字もじにしました。熱したとき、「ボク」というおとが出るので、その音がそのまま字音じおんになりました。つまり、「外」とは、占いの結果けっかあらわす文字だったのです。

 「そとがわ」「おもて」…などの意味いみ使つかわれるようになったのは、後年こうねんになってからと言われています。

(産経国際書会常務理事、眞田朱燕)