産経国際書会

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祈りの効果を封じ込める「結」

 実りを感謝かんしゃする秋祭りの季節きせつです。

 神社をおまいりする人も多く、おみくじを引く人も多いでしょう。「きち」が出ました。境内けいだいのご神木の生命力にあやかり、ねがい事がかなうよう、おみくじをえだむすんで帰りました…。今回は「結」です。

 糸と吉の形声けいせい文字「結」は左の金文を見てください。(サイ、神に願い事をするうつわ)の上に (邪悪じゃあくなものをはらうためのまさかり)をき、いのりの効果こうかうすれないよう、鉞でふうめ、願いが実現するようねんじました。吉の祈りの効果は、(糸)でもしっかり結ばれました。

 結は、封じ込めた吉を、さらに糸でしっかり結び守る文字となったのです。

 ひもを結ぶ、かみを結うなどのたばねる意味では、団結だんけつ、結束、結合、結婚けっこん…。出来上がる意味では、結果、結実、結論けつろん起承転結きしょうてんけつ…。たくさんありますからみなさんも調べてみましょう。

(産経国際書会常務理事 眞田朱燕)