産経国際書会

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矢を折り、神に誓う…「知」

 前回に続 つづき、「矢」に関連した文字である「知」についてお話します。

 矢をって団結だんけつちかい、悪霊あくりょうはらうため破魔矢はまやる―。通し矢(遠距離えんきょりの的に矢を多数射ること)を放って場所を清める…など、古来、矢は神せいなものとされてきました。

 「知」は、矢()と口()の、文字を2つ以上組み合わせる会意文字です。 に、祭りの式にとなえる祝福しゅくふくする言葉である祝詞のりとを入れていのり、矢を折って神に誓うことで、神の意を明かいに知ることができました。そこから、「知る」という意味になったのです。  知人、知(親友のこと、知音ちいんとも言う)、知恵、知のう…、都道府県の行政ぎょうせいのトップである知事などなど、たくさん使用れいがありますね。これで新しい知しきもひとつえましたか。

(産経国際書会常務理事 眞田朱燕)