産経国際書会

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「主」は燭台(しょくだい)の上で燃える炎

 物事の中心という意味で使われる「主」。楷書は「丶」と「王」からできていますが、今から3千年以上前の青銅器などに鋳込いこまれた金文という書体では「火」の形を表した単純な形をしていました。それが時代が下るにつれ、油を入れた燭台しょくだいに火がともる姿になり、現在の形にかわりました。

 意味も「火」→「火を管理する人」→「中心となる人」→「主」(あるじ)というようにかわり、「主義」や「主張」などのように「おもだった」という使い方もされるようになりました。また、家の中でじっと動かない人という意味もあります。みなさんの家の主はどうでしょう。

(産経国際書会常務理事、町山一祥)