産経国際書会

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口から言葉が出ることをいう「告」

 今回は「こく」についてお話しします。「告」はつげる、知らせる、申し上げるなどの意味があり、「牛」と「口」からできています。篆書てんしょ体では「」と書きます。上部の「」は「牛」のように見えますが、そうではなく、「生」の篆書体「」の下部一画を省いたもので、進むなどの意味があり、地から芽が出ることを表します。このことから、「告」は口から言葉が出ることをいいます。

 目上の人に意見をいうことを「告」といい、それに対して上の人が下にいうことを「こう」といいます。しかし、古くは上下の区別なく使われていました。

 言葉は不思議な力を持ちます。みなさん、誤りなく正しく使いましょう。

(産経国際書会理事長代行 髙橋照弘)