産経国際書会

「産経国際書会」公式ホームページです。

昔の刑罰あらわすちょっとこわい形「憲」

 5月3日は日本国憲法の施行記念の祝日だね。今日はその「憲」を取り上げてみるよ。元字は「」で、金文には「」があり、上部は大きな針の形だから、前回取り上げた「害」の上部と同じだね。

 古代中国ではこの針で目の上に刑罰として入れ墨を加えることがあり、それが「」になった。この「刑罰によって心を正す」というのが「」+「心」の「憲」の意味だよ。

 そこから「きまり、法律、おきて」の意味の「憲章、憲政」と使われるようになったんだ。目や心の勝手な働きを抑えることで人間の行動を取り締まる掟のようなものだね。さらに「手本、模範とする」の意味の「憲法、立憲」にもなったよ。

(産経国際書会副理事長 勝田晃拓)