産経国際書会

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「単」は身を守る盾

 ひとりのことを表す単身や単独などの「単」は旧字を「單」と書き、楕円だえん形のたて)に2本の羽根飾り()がついている形からなり、単は身を守る盾のことでした。

 盾は古代、軍事や狩猟しゅりょうの両方で使われていたようで、軍事では、「單」(身を守る盾)と、「」(ほこ・両刃の刃に柄をつけ攻撃する武具)で「せん」の文字がなりたち、やがて「たたかう」の意味を表すようになりました。

 狩猟では、「單」の省略形( + 口)に「犬」(ケモノ)がつき「獸」となり、のちに「狩」のことを表すようになりました。

 「単」が1つ・一人などの意味に使われるのは、軍事に関わる考え方からといわれ、軍の一隊を単、3つの単を軍としたことから、一隊のみである事を「単一」というようになったそうです。

(産経国際書会常務理事 眞田朱燕)