産経国際書会

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「舟」は丸木舟(まるきぶね)の形からできた文字

 今回は「舟」についてお話しします。音読みは「シュウ」、訓読みは「ふね」。「舟」は古くから海、川、湖で人や物を運ぶ手段として使われ、経済発展の重要な役割を現在でも果たしています。

 「舟」の原形は、木をくりぬいて作り「○」と表し、転覆てんぷくを防ぐため支える木「」をつけて「」と書きました。金文では板を集め張った形を表す「」と書き、篆書では一本の木をくりぬいて作った「丸木舟」の形を表す「」と書きます。

 同じ文字なのに形が違うのは舟作りに2つの方法があったからです。漢字の表意ひょうい文字の特性が見られますね。

(産経国際書会理事長代行 髙橋照弘)