産経国際書会

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成長した草木や動きを表す「辰」

謹賀新年。今年の干支は「たつ」だね。「たつ」には「龍」「竜」の意味もあるよ。
「辰」はもともと、草木が成長し、姿形が整った様子を表しているんだ。年月など暦のほか、時刻、方位を表すために用いられたよ。本来、ドラゴンの意味はないんだ。

後に、動物を十二支に割り当てるとき、5番目の「辰」に「龍」が選ばれた。それ以来、一般には「辰」も「龍」もドラゴンの意味を表すと思われているようだ。

金文で「辰」は、はまぐりなどの貝が足を出して動いている形だね。そこから「動く」の意味が出てきた。「る」「みごもる」「たがやす」などに「辰」があるよ。よく見るとタツノオトシゴの雰囲気もあるかもね。

(産経国際書会副理事長 勝田晃拓)