産経国際書会

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亀の甲羅で占ったひび割れの線が「兆」

 今回は「兆」を考えてみます。古代中国では亀の甲羅や獣の骨に文字を刻んで焼き、占いをしました。焼くと縦横にひび割れの線が現れ、その様子から「ぼく」の形になりました。また、そのひびの割れ方はこれから起こることの「きざし」と考えました。

 「卜」を左右に向い合わせた形が「兆」の元字で、「うらかた」(占いの形、結果)といいます。占って未来を予想したので「きざし、はじめ、しるし」の意味になり、この占いに使った文字が漢字の先祖というわけです。

 「吉兆、前兆、予兆」などと使うね。数えきれないほどの数の単位に用いて1億の1万倍とされました。

 さて、まだまだ寒い日は続きますが、風邪の「」が現れたら無理しないでくださいね。

(産経国際書会副理事長 勝田晃拓)