産経国際書会

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飾りひもや櫓の意「冓」

 購買、構図、講義…。3つの熟語の共通点である「こう」を見ていきます。

 甲骨文では上下につなぎ合わせた飾りひもの象形となり、「組む」「組み合わす」を意味します。これに「おんなへん」を付けた「こう」は結婚の意に。交戦国が互いに取り決めて平和状態に戻ることを「媾和」(常用漢字では講和)と書きます。

 一方、「きへん」を付けた「構」は木を組み合わせたやぐらの象形。その様子から全体を構成するとの意味が出てきました。

 「ごんべん」を付けた「講」は、言葉を組み立て解き明かすことを表します。「講演」などの使い方があります。

 さらに、「かいへん」を加えた「購」は買い求めるの意。「貝」は、古い時代に貨幣代わりに使われた貴重な子安貝こやすがいの象形です。

(産経国際書会副理事長 勝田晃拓)