産経国際書会

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人の足跡から生まれた「歩」

 「歩」(ほ)はひと足跡あしあと上下じょうげわせた文字もじです。上の文字、「歩」の甲骨文こうこつぶんれば理解りかいできるでしょう。よこせんみぎているのが左足ひだりあし、左に出ているのが右足で、左右さゆうの足を交互こうごうごかすことを「あるく」としました。一歩いっぽとは左右の足が動くことで、かた足だけだと半歩はんぽとなります。

 「止」(し)は足跡のかたちあらわしており、動いているものがまることを意味いみします。「止」という漢字の仲間なかまには、「歩」のほかに「足」(そく)や「走」(そう)があります。

 また、「歩」という感じから「ちょく」(上にいくこと)、「しょう」(かわを歩いてわたること)などの漢字もまれました。

(書:産経国際書会副理事長 髙橋照弘)