産経国際書会

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老人の姿から生まれた「長」

 「長」=チョウ、なが(い)=というかんにはさまざまな意味いみがあります。上の文字は、長という漢字の甲骨文こうこつぶんで、長いかみ老人ろうじんつえっている姿すがたあらわしています。は長い髪、一はあたま、そしては杖を持ったひとかたちです。この漢字はもともと、長い髪をしたちょうろうを表わすことでした。

 長老とは一般的いっぱんてきにはとしいた人をとうとかたで、すぐれた知恵ちえほう経験けいけんを持ったねんちょうしゃします。そこから、おおくの人の上にっておさめる人(しゅちょうしゃちょう)、優れているところ(ちょうしょける)といった言葉がまれました。

 また、「ながい」という意味のほかに、おおきくなる、大人おとなになる(せいちょう)という意味でも使われるようになりました。

(書:産経国際書会副理事長 髙橋照弘)