老人の姿から生まれた「長」
2016.6.21

「長」=チョウ、なが(い)=という漢字にはさまざまな意味があります。上の文字は、長という漢字の甲骨文で、長い髪の老人が杖を持っている姿を表しています。
は長い髪、一は頭、そして
は杖を持った人の形です。この漢字はもともと、長い髪をした長老を表わす言葉でした。
長老とは一般的には年老いた人を尊ぶ呼び方で、優れた知恵や豊富な経験を持った年長者を指します。そこから、多くの人の上に立って治める人(首長・社長)、優れているところ(長所・長ける)といった言葉が生まれました。
また、「ながい」という意味のほかに、大きくなる、大人になる(成長)という意味でも使われるようになりました。
(書:産経国際書会副理事長 髙橋照弘)
