産経国際書会

　国くにの威信いしんをかけて戦たたかわれたサッカーのワールドカップ。日本にほんチームの団結だんけつしたプレーには感動かんどうしました。今回こんかいはチームの意味いみも持もつつ「軍」について取とり上あげます。

　上うえの金文きんぶんをみてください。「車」とそれをとりまく「勹」（包む）からなっています。「車」は、馬うまや牛うしなどに引ひかせる「くるま」の絵えから生うまれた漢字かんじです。両側りょうがわに車輪しゃりんがあり、馬や牛をつなぐ棒ぼうが前まえに伸のびた字形じけいになっていますね。「車」に「勹」を組くみ合あわせて、「馬や牛に引かせた戦車せんしゃで敵てきをとりまく様子ようす」や「戦車で円陣えんじんを組んだ様子」を表あらわすことから軍隊ぐんたいを指さすようになりました。

　「軍」に手ての動作どうさを表す「扌」（てへん）を加くわえると、「人ひとの集団しゅうだんを指導しどうしし動うごかす」との意味合いを持つ「揮」になります。素晴すばらしい指揮官しきかんのもと、今後も頑張がんばれニッポン!!

（産経国際書会評議員、鈴木暁昇）