産経国際書会

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もっぱら手でこねて打って丸める…「専」

 将来しょうらいゆめなに? 「ぼく科学かがく勉強べんきょうせんもんにやりたいな」「私は料理のになりたいの」… 

 そこで今日きょうは「専」をげます。前回ぜんかいの「はく」で、右側みぎがわているとったよね。でもじつち、発音はつおんちがうし、何より右うえてんいんだ。

 「専」のもとは、「專」で、「けい」と「すん」のわせだ。ひだり金文きんぶんると「叀」は上部じょうぶくくったふくろかたち)で、そのなかものを入れ、(「寸」=)でち固めるということ。うどんやパンの生地きじを手でこねてまるめるようなものだね。そこから「まるめる」「うつ」「ひとつのことに打ちむ」の意味いみになったよ。

 固めたあと、丸い形にしてさらにそとからつつんだ形が「だん」(團)、固めたつちいてかわらにしたものを「せん」というんだ。袋の中の物をひたすら打ち固めることから、「もっぱら」の意味もてきたんだね。「専心」「専ぞく」「専よう」などと使い、「でん」や「てん」の字もむかしの字は「傳」「轉」のように「専」があるよ。

ところであなたの夢は? 「医学いがくこうひと結婚けっこんしてせんぎょう主婦しゅふ念するの♡」 うーむ…

(産経国際書会副理事長、勝田晃拓)