産経国際書会

「産経国際書会」公式ホームページです。

『数』の成り立ちには複数の説がある?

 算数さんすう授業じゅぎょうきでしたか? 今回こんかいはこの「数」のちをみていきます。
 数の旧字体きゅうじたいは「數」です。「數」をへんつくいr分解ぶんかいすると「ろう」と「ぼく(攴)=ぼく」になります。

 「婁」は女性じょせいかみたかげたかたちあらわします。その「婁」に動作どうさ意味いみする「攵(攴)」をくわえることで、「高く結い上げた髪がみだれる様」を表し、「その髪をかぞえることがむずかしい」ことから「(ほん)数」の意味がふくまれたとされています。

 また一説いっせつには、「縷」が「ずるずるとつらなるひも」、「樓」が「幾重いくえにもうえへと連なったいえ」を表すように、「婁」は「じゅずつなぎ」の意味が含まれており、そこに動詞どうしを表す「攴」をけることで、「一連いちれん順序じゅんじょにつないで数えること」や「一連に順序ただしく並んだ数」を表すようになったともされています。

 このように数の成り立ちにはふく数のせつがあるようです。

(産経国際書会理事、鈴木暁昇)