鳥占いに由来「観」「勧」「歓」
古代では甲骨文の占いだけではなく、神霊の化身と考えられた鳥も占いに使われました。今回は鳥占いに関係する「観」「勧」「歓」を見ていきます。
それぞれの旧字は「観」が「觀」(=篆書)、「勧」が「勸」()、「歓」が「歡」()で、3字共通しているのは偏のです。
上部のは羽による角ばった頭の形、は大きな両目、は隹でミミズクのことで、神聖な鳥とされ、鳥占いに活用されました。
さて、「観」は、鳥の様子をじっくり見()て神の判断を察することで、後に「観察」という言葉ができました。
「勧」は、力(=農具の鋤)で豊作か凶作かを占い、神意で農事を勧めることを意味します。そこから「勧誘」などと使われます。
最後に「歓」は、「欠」()が神聖な鳥を前に声を出して祈願したことが実現したのを喜ぶこと。「歓喜」という言葉があります。
(産経国際書会常務理事 眞田朱燕)