古代文字で違いをイメージ「戊」

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 「(バツ)」「()」「(ジュウ)」「(ジュツ)」「(ジュ)」も紛らわしい漢字の代表格です。それぞれ古代文字で構造を見てみましょう。
 まず、「(ヒト)」と「(ホコ)」を組み合わせたものが「(バツ)」で、人の首を斬る形を表しています。
 一方、「()」は(マサカリ)のように柄の付いた(ホコ)を示しています。
 「(ジュウ)」は、「(ホコ)」と「(タテ)」を組み合わせたもので、兵器や軍事を意味します。
 また、「(ジュツ)」は戊の刃の部分を複数にしたイメージ。十二支の(イヌ)にも使います。
 最後に「(ジュ)」は「(ホコ)」と「(ヒト)」で構成され、人が戈を背負って守る形です。一見、「伐」と似ていますが、意味は逆となります。

(産経国際書会副理事長 勝田晃拓)