2015年9月20日
「ひらがな」の元となった漢字
奈良時代、和歌を集めた「万葉集」が作られました。万葉集の原文は漢字だけが使われています。「ひらがな」が生まれる前、中国にはない日本の言葉を表すために、漢字の「音」を用いて表現していたためです。例えば「春」は「波留(はる)」、「夏」は「奈都(なつ)」と書いて、表現しています。これを万葉仮名といいます。
この万葉仮名を元にして作られたのが「ひらがな」です。上の文字は「あいうえお」の元になった万葉仮名(漢字)、「安以宇衣於」の草書体です。ひらがなの成り立ちがよくわかるでしょう。みなさん、その他のひらがなの元になった漢字も調べてみてください。
(書:産経国際書会常務理事 永田龍石)
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