2015年12月13日

羽を広げて飛ぶ鳥の姿


 上の文字は「飛」という漢字かんじ篆書てんしょです。篆書は漢字の書体しょたいのひとつで、国宝こくほう「漢委奴国王」(かんのわのなのこくおう)の金印きんいん使つかわれている書体です。現在げんざいでも印鑑いんかんなどに使用しようされています。
 上の文字をよくてください。とり左右さゆうはねおおきくひろげ、んでいる姿すがたあらしています。南米なんべいペルーの「ナスカの地上絵ちじょうえ」にもよくた絵がありますね。「飛」という漢字は、ものかたちをかたどってできた象形しょうけい文字なのです。
 「飛」という漢字には①そらを飛ぶ②はやく行く③がる―などのほかに、「もない」という意味もあります。「流言りゅうげん飛語ひご」という四字熟語よじじゅくごの意味を調しらべてみてください。

(書:産経国際書会常務理事 永田龍石)