2016年3月20日

「雨」の4つの点表すものは? 

20160320_kanji_01.png  上の文字は「雨」(あめ)という漢字(かんじ)甲骨文字(こうこつもじ)です。(そら)から雨が()ってくる様子(ようす)(あらわ)した象形(しょうけい)文字で、20160320_kanji_02.png(くも)を、20160320_kanji_03.png水滴(すいてき)をそれぞれ(かたど)っています。下の文字は「雨」の楷書体(かいしょたい)ですが、4つの(てん)が水滴を表していることは、みなさんにもわかると(おも)います。
 雨は万物(ばんぶつ)(うるお)し、(そだ)てる生命(せいめい)(みなもと)です。雨を(ともな)った文字に「(かみなり)」「(ゆき)」「(きり)」「(つゆ)」など自然現象(しぜんげんしょう)を表す漢字が(おお)いのもそのためでしょう。
 「雨()れて(かさ)(わす)れる」。このことわざは、(こま)ったときに()けた(おん)(とき)がたつと忘れてしまうことを()いますが、天気(てんき)()()わりを人間(にんげん)の変わりやすい(こころ)()()えた言葉(ことば)です。
(産経国際書会副理事長 高橋照弘)