2016年5月 1日
「青」の時代は若く、いきいき
青葉が美しい五月。澄み渡った青空ではこいのぼりが元気に泳いでいます。上の文字は「青」という漢字の金文です。「」は「生」(セイ)で、草の芽が伸びること、「」は「丹」(タン)で、地中の鉱物「丹」を採掘する井戸のことで、もとは「靑」と書いていました。丹は絵の具やインキなどの原料である顔料として使われ、青丹や赤丹といった種類があります。このうち青丹は、青い草の芽のような色をしており、そこから「あおい」を意味する漢字になりました。
青という漢字には「若葉が伸びていくように若く、いきいきとした」という意味もあります。人間にとっての「青春」もまさにそうした時代です。
(書:産経国際書会常務理事 眞田朱燕)
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