2016年5月29日
米とマスから生まれた「料」
ユネスコ無形文化遺産に登録されている日本料理(和食)に対する関心が、世界中で高まっています。そこできょうは料理の「料」という漢字の成り立ちについて勉強しましょう。上の文字は「料」の金文です。へんのは米を、つくりのは米をはじめとする穀物を量る斗=枡(マス)を表しています。料という漢字はもともと、穀物の分量を「はかる」という意味でしたが、そこからいろいろな言葉が生まれました。
「料理」もその一つ。物事をはか(料)り、おさ(理)めるという意味が転じて、現在の「物事をうまく処理する」「食材にて手を加えて、ととのえる」といった意味になりました。
(書:産経国際書会常務理事 眞田朱燕)
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