産経国際書会

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生まれてからはじまる 自分の人生・・・「始」

 今年ことしもはじまってからもういっげつぎたよ。「はじめ」には前回ぜんかいの「初め」と今回こんかいの「始め」があります。どう使つかうのかな?「初め」が。「一番いちばんまえ」を、「始め」は「はじめる」という動作どうさあらわすんだ。

 上の字は、金文きんぶんの「始」だよ。今とは逆で、右側みぎがわが「女」で、ひだり側が農耕こうのうを始めるときに使うすきかたち「ム」と「」(いのぶんを入れるうつわ)で、かみに祈り農具のうぐはらきよめることを表す「だい」なんだ。

 むかしは、作物さくもつみのることと子供こどもまれることはおなじように考えられていたんだ。「台」に出産しゅっさんする「女」をくわえ、出産のときも同じ儀式ぎしきを行うことで「始」になった。ひとはこのに生まれて一生いっしょう が始まるから「はじまる・はじめる」の意味いみになったんだよ。さむ い時だけれど寝坊ねぼう して開始かいし時間じかん におく れないように!

(書:産経国際書会副理事長 勝田晃拓)