産経国際書会

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小さな貝にひもを通した形…「少」

 今年ことしのこなくなってきたね。今回こんかいの「少」のは、「小」とていて、画数かくすうないけれど、くときにバランスをるのがむずかしいね。

 ひだり金文きんぶんると、「小」がかい宝石ほうせきがバラバラに散乱さんらんしているかたちで、それに「ひも」をとおしてつづった形が「少」なんだ。かずが少ないので、すこし・すくない、の意味いみになり、それをひとてはめて、少年しょうねん年少ねんしょう少数しょうすうなど、わかい・おさないなどの意味でも使つかわれるようになったよ。

 もう少しくわしく調しらべると、「砂」は貝のようにややあらい「すな」のことで、もっとこまかい「すな」は「沙」の字を使うんだよ。「省」の字にも「少」の形があるけど、こちらは貝ではなくて、うえに付けたまじないようのまゆかざりなんだ。

 今は子化しかで、子供こどもたちも価値かち時代じだいともわれるよ。

(産経国際書会副理事長、勝田晃拓)