十字路を進む　「行」

　「行」は甲骨文(こうこつぶん)や金文(きんぶん)でわかるように、十字路(じゅうじろ)の象形(しょうけい)で、「みち・いく」の意味(いみ)を表(あらわ)し、別(べつ)に「整(ととの)った列(れつ)」の意味があります。
　一説(いっせつ)には偏(へん)の「彳」と旁(つくり)の「亍」からできた文字(もじ)とも言(い)われます。「彳」は左足(ひだりあし)の歩(あゆ)むようす、「亍」は右(みぎ)足の歩むようすです。あわせて左右交互(さゆうこうご)に足を動(うご)かし歩(ある)くことをいうのです。どちらの説も、目的地(もくてきち)に向(む)かい行動(こうどう)する、ということでは共通(きょうつう)しています。
　新(あたら)しい学年(がくねん)が始(はじ)まっています。目標(もくひょう)をしっかりと決(き)めて、力強(ちからづよ)く前(まえ)へ進(すす)みましょう。

（書：産経国際書会副理事長　髙橋照弘）