2017年6月11日
位牌をじっと見る...「親」と子
来週18日は父の日。母の日や、父の日には特に親に感謝する気持ちが強くなるよね。今回の「親」の字も、前回とりあげた「新」と同じように「辛」という字が関係しているよ。左の金文を見ると、「親」は、「辛」「木」「見」の組み合わせ。左側は、前回に学んだ「」だね。刃物「辛」を投げて当たった森の木を選んで、新しく作った親の位牌の事だったよね。右側の「見」は目の下に、人を横から見た形の
「」を付けたもの。位牌を拝む姿を表すんだ。見ることに重い意味を込めているのがわかるね。
位牌は、父母のものが多いから、「おや、父母」の意味になり、拝む人は親しい間柄(子や兄弟)だったから、「みうち、したしい」ことも指すようになった。字から親子の絆の大切さが伝わって来るね。
(書:産経国際書会副理事長 勝田晃拓)
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