2017年9月 3日
お供えの貝のお金がたっぷりある...「実」
九月になり二学期が始まりました。実りの秋にはいろんな行事があって楽しみだね。実は、今回の「実」の元の字は「實」で、左上の金文では、「宀」と「貫」とが組み合わさった形なんだ。「宀」は祖先の霊を祭る廟(みたまや)の屋根の形の神聖な建物を表わしているよ。「貫」はよく見ると、上部は穴を開けてつないでいる形だね。下部は「貝」だから、お金として使った貝に穴を開け、紐を通した形のことなんだ。だから、「實」は祖先の霊へ、貝のお金をどっさりお供えすることを指していて、そこから「みちる・みのる・み」の意味に使い、後に簡単な「実」になったんだ。
果実は実がつまっている果物で、人の心に当てはめると、誠実は真心が満ちていることだね。さあ秋晴れの季節、充実した毎日にしよう。
(産経国際書会副理事長、勝田晃拓)
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