産経国際書会

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前の人に追いつく心…「急」

 「急いそがないと、学校がっこうに遅おくれますよ!」という声こえが、路地ろじから聞きこえてきました。そこで、きょうは、「急げ!」「大至急だいしきゅう!」の「急」を考かんがえてみましょう。

 「急」は、「」がもとの字じです。「」の「ク」は、「人」()、「」は「又」(手てのこと=)。この二ふたつを組くみ合あわせると、「」となり、人ひとが後うしろろから、前まえの人の衣服いふくの裾すそを捕つかまえた形かたちになります。これは「及」と同おなじじ形で、「急」の音おんは、「及」から来きています。「及」の下したに「心」()が加くわわることにより、前の人に早はやく追おいつこうとする、はやる心こころの様子ようすが表現ひょうげんされて、「急」が成なり立たちました。左ひだりの篆書てんしょ()を見みると、よくわかりますね。

 私わたしたちがお茶ちゃを飲のむときに使つかう急須きゅうすも、急な求もとめに応おうじて「須もち」いる、というのがもとの意味いみです。

(産経国際書会常務理事、眞田朱燕)