産経国際書会

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草木の新芽を食べる…「味」

 味覚みかくあき到来とうらいだね。チョコはあまくて美味おいしく、レモンはっぱくて美味しい。カレーにも甘口あまくち辛口からくちいろいろあるように、料理りょうりはじっくりあじわわないと本当ほんとうの味はわからないんだ。

 そこで、左上ひだりうえの「味」の金文きんぶんをみてみよう。右側みぎがわの「」はえだしげっているかたちなんだ。ぐんぐんびていく新芽しんめが美味しいので、動物どうぶつこのんでべるよね。左側の「口」は、ものを食べる口のことで、口のなかこまかくして味わうことから、うまい味わいを「味」といい、「あじ」「あじわう」「あじわい」の意味いみ使つかわれるようになったんだ。

 「珍味ちんみ」「風味ふうみ」といった食べものだけでなく、「人情味にんじょうみ」「趣味しゅみ」「興味きょうみ」のように、感情かんじょう気持きもちちの意味でもにするよね。  ちなみに、この「味」のに、賞味期限しょうみきげんはありません(笑)。

(産経国際書会副理事長、勝田晃拓)