産経国際書会

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しなやかな女性の舞姿から…「委」

 仕事しごとや物もの事をうまく動うごかすためには、権限けんげんを「委譲いじょう」して、人ひとに委ゆだねるのも一つの方法ほうほうですね。今回こんかいは「委」についてみていきます。

 「委」は「禾」+「女」で構成こうせいされます。左ひだりの金文きんぶんを見みると、「禾か」は、穂ほがしなやかに垂たれる「いね」の象形しょうけい。「女」は「ひざまずいて手てを前まえについている」状態じょうたいを表あらわしているのです。

 昔むかし、田植たうえの際さいには、豊ゆたかに稔みのることを願ねがって、男女だんじょ一組ひとくみで禾型かたの被かぶり物ものをして「田の舞まい」を踊おどりました。その際、男おとこが立たって舞まうのに対たいし、女性じょせいは「低ひくい姿勢しせいでしなやかに舞った」とされています。

 この「低い姿勢でしなやかに舞う女性」から転てんじて、「委」は、「力ちからがない」ことを表すようになり、「ひくい・したがう・ゆだねる」などの意味いみがうまれました。

(産経国際書会評議員、鈴木暁昇)