2018年2月 4日
占いの結果を表す...「外」
皆さん、節分は豆まきをしましたか? 「おには外...」と、いつも鬼は外に追い出されます。そこで今回は「外」の字です。左上の篆書を見ると、祭りのための切り肉を示す「」(し)と、占いを示す「卜」(ぼく)がかたどられています。
古代、占いごとがあると、その言葉を亀の甲羅や獣の骨に書きました。その裏側(内側)には縦長の「みぞ」をほり、みぞのそばにスリバチ形の穴をほって、そこを強く熱すると、占いごとが書かれた表側(外側)に、ひび割れの「卜」の像が現れ、このかたちをそのまま文字にしました。熱したとき、「ボク」という音が出るので、その音がそのまま字音になりました。つまり、「外」とは、占いの結果を表す文字だったのです。
「そとがわ」「おもて」...などの意味に使われるようになったのは、後年になってからと言われています。
(産経国際書会常務理事、眞田朱燕)
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