2018年3月18日
つま先立ちして遠くを眺める...「望」
「望」は、契文(甲骨文字)では左上のように「」と書きます。は目、(壬)は、人がつま先立ちをしていることを表し、遠くを眺めているという意味になります。金文、篆文では、月を加えて「朢」となり、「」の表す音の意味は「満」なので、「朢」は十五夜の満月を表すようになりました。のちに声符(漢字の音を表す部分)として「亡」が加わり「望」字ができると、「朢」と同じ意味、内容になりました。「朢」は「望」の本字でもともと根はひとつ。現在は「望」のみが使用されています。
「望」を使った熟語には、望郷、展望、希望などがあります。
(産経国際書会副理事長、髙橋照弘)
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